これから始めるコンテンツマーケティングの狙い方
第4回 多様化したプラットフォームをどう使いこなすかが成否を分ける
コンテンツマーケティングがカバーする領域は広く、これからもカタチを変化させながら発展し続ける。では、少し先を見据えて、いま注目すべきポイントはどこなのか。コンテンツマーケティングに詳しい株式会社イノーバのCEO宗像淳さんに伺った。 マイクロメディア×細分化されたコンテンツの掛け算発想 栃尾 コンテンツマーケティングで、これから注目すべきなのはどんな分野でしょうか? 宗像 全ての基本となるのはカスタマーエクスペリエンスです。スマホが当たり前になり、Uber Eatsを頼むと「地図上でバイクが動く。来た、来た!」と楽しいですよね。そういうことが当たり前になっています。こういう体験も一つのコンテンツといえます。 栃尾 体験として面白いですもんね。 宗像 僕たちが考えている以上に、ユーザーが求める期待値が上がっているし、受け取り手としては気づかないうちにコンテンツに触れているんです。 栃尾 作る方は大変ですね……。 宗像 メディアやコンテンツはどんどん細分化しています。マイクロメディア化の波はどんどん加速していくでしょう。 栃尾 マイクロメディアと細分化されたコンテンツはどのように組み合わせるといいのでしょうか。 宗像 FacebookやTwitterには写真や短い動画が向いています。ただ、注意していただきたいのは、SNSにYouTubeのリンクを張るとエンゲージメントが落ちるので、SNS内に直接動画をアップした方がいいですね。 栃尾 では、YouTubeで動画を配信しても、SNSにリンクしないほうがいいんですか? 宗像 そこは難しいところですね。両方混ぜる必要があります。投稿自体のエンゲージメントはほかのものより下がりますが、そうだとしても、SNSからの流入はやはり効果的なのでゼロにするのは得策ではないですね。 BtoBマーケティングはコロナの影響で追い風に 宗像 LinkedInは日本ではイマイチですが、あの手の居心地のいいビジネス系のSNSはあってもいいかなと思いますね。TwitterやFacebookでビジネスの話はなかなかしにくいけど、LinkedInならみんながビジネスクラスタなので全く問題ありません。 栃尾 確かにあまりないかもしれません。NewsPicksは近いでしょうか。 宗像 そうですね、近いと思います。人と人の偶然の出会いができるような場があるといいですよね。でも、「そこに行くと楽しい」を作って育てていくのがとても難しいんですよね。 栃尾 イノーバさんとして狙っている分野はありますか? 宗像 BtoBマーケティングはこれまでもやってきましたが、コロナの影響で世の中的に「展示会」「対面営業」から脱しなくてはいけないという雰囲気になりつつあります。 栃尾…